投稿者: gaku

  • ポンポン山を越えて京都へ

    ポンポン山を越えて京都へ

    大阪と京都の境にポンポン山という山がある。

    名前の由来は歩くとポンポン音がするということなのだが、実際歩いてみた所、今一つピンとこなかった。

    季節は2月。霜柱の溶けた山頂はねちゃねちゃで、足音などたつはずもない。

    それはともかくとして、特徴的でかわいらしい名前の山である。

    地元に愛されるランドマーク的な山で、東海自然歩道のルートにも設定されている。

    ポンポン山を歩く前日、大阪で東海自然歩道のイベントが開催された。

    トレ研主催のイベントで、当時僕はトレ研を手伝い始めて半年のアルバイトに過ぎなかったが、気づけばこのイベントの事務局主担当のようになっていた。

    イベント自体は大いに盛り上がり、長丁場のプログラムにもかかわらず、会場は終始熱気に満ちていた。

    イベントが終わると、ほっとすると同時に、無性に一人で山に入りたくなった。

    密度の濃い数日間で、大勢に会いすぎたのだ。基本的に根暗である僕は、すっかり気疲れしてしまった。

    ポンポン山を越えて京都まで歩き、そこから新幹線で帰ることにした。

    箕面の起点から京都まで歩くと40キロ以上の行程になり、1日で歩くのは大変だ。歩くつもりで来ていないから、野営道具などないし、カバンにはパソコンやイベント資料が入っていて重い。

    無理せず、高槻駅から東海自然歩道に入ることにした。

    後日聞いた話だと、イベントの翌日は箕面の起点に歩きに行くイベント参加者が大勢いたようだ。

    前日のイベントで知り合った人達と、山道で何度もすれ違う、そんな状況だったらしい。

    主催した側としては盛り上がりを感じてとてもうれしい。

    しかし、個人的な気持ちを正直に言うならば、起点に行かなくてよかったと思った。もう、お腹いっぱいである。

    きっと根暗のカンが働いて、無意識のうちに回避したのだ。

  • ソウルの山、北漢山を歩く

    ソウルの山、北漢山を歩く

    北漢山(ブカンサン)はソウル市街のすぐ北側にある山で、一帯は国立公園になっている。

    標高836メートルと低山の部類だが、花崗岩からなる山塊は水が豊富で、奇岩巨岩がそびえる景観は、日本でいうところの瑞牆山や甲斐駒みたいな雰囲気だ。

    そんな山が町の中心部から1時間足らずの場所にあるのだ。

    東京だったら登山者で埋め尽くされるに違いない。

    歩いたのが平日だったせいか、東京ほど人口が多くないからか、はたまたそこまで登山が流行っていないのか。

    理由はわからないが、山の良さのわりに登山者は少なく、得をした気分で歩いた。

    ソウルはバスや地下鉄が発達していて、歩き回るのによい街だ。

    日本の都市とつくりが似ていて、日本の生活に慣れている身としては安心感がある。

    台北もそうだが、かつて日本に植民地支配されていた影響は間違いなくあるのだろう。

    町の中心部を東西に横切る電車と、登山口まで南北をつなぐ電車、その交点のシンソルトン駅のホテルを拠点にしていた。

    そもそも、ソウルに来たのは山が目当てではなくて、大学の後輩の結婚式に出席するためなのだ。

    ホテルが会場まで遠いと困る。

    「コロナが明けてようやく式挙げるんで、先輩、来てくださいよ」

    おお、いいよ、いくいく。

    気軽に返事をしたときは、まさか会場がソウルだとは思っていなかった。

    写真

  • New Zealandで星を見る

    New Zealandで星を見る

    ニュージーランドの南島、クイーンズタウンでは、星空を観光資源として扱っている。

    星空観賞ツアーなんてものもあるくらいで、星明りを損ねないように町の灯りも控えめである。

    ましてや、町外れの山を越える道路などは街灯もなく真っ暗で、光るものと言えば反射塗料が塗られた道路脇のポールと、藪の中のポッサムの目だけだった。

    そんな山道で何をしていたのかというと、自動車の走行試験のために、山上の試験場とホテルとを、毎日車で通勤していたのだ。

    自動車会社で開発の仕事をしていた頃の話である。

    毎日、暗くなってからホテルに戻っていたが、その日は特に暗かった。新月だったのだ。

    「おい見ろよ、星がすごいぞ」

    助手席の先輩の一言で、峠の転回場に車を停めて星を見ることになった。

    満天の星空。

    普通、町の方角はぼんやり明るくなるものだが、人の灯りの気配はどこにもなく、辺りはすべて夜空だった。

    南半球の見慣れない星たちが、ドームのように頭上に広がっている。

    皆で冷え切った道路に寝転がって星空を見上げた。部長も地べたに寝ころんだ。

    「お前ら、彼女つれてきたらイッパツだぞ」

    なにがイッパツなのか。

    「でもめちゃくちゃ寒いですよ」

    「バカヤロー、あっためてやるんだよ」

    男職場である。


    帰国後、「すごい星のきれいなところでさ~」と妹に写真を見せたところ、「テカポじゃん。なに、知らずに行ったの?」と呆れられた。

    トップの画像はテカポ湖と湖畔の古い教会。星空で有名な観光地である。

    クイーンズタウンでも星は見れるし、テカポ湖でももちろん良い。

    でも一番は、クイーンズタウンからテカポ湖に向かう途中の山の中だと思っている。

  • 車両試験でNew Zealandに行ったときのこと

    車両試験でNew Zealandに行ったときのこと

    ニュージーランドには2回行ったことがある。

    1度目は大学院卒業前の春休みにプライベートで、2度目は仕事で行った。

    当時僕は自動車エンジンの開発部署に所属していて、新しく開発したエンジンのテストをニュージーランドで行うことになったのだ。

    車のエンジンは、空気を吸い込んで燃料と混ぜ、燃やし、そのエネルギーを動力として取り出す、ということをやっている。

    気圧や気温が異なると燃焼の条件が変わるので、極端に暑い場所や寒い場所、標高の高い場所で試験をしたりする。

    もともと冬季の評価が計画されていたのだが、開発が遅れに遅れ、試験をする前に冬が終わってしまった。

    「よし、じゃあ季節が逆の南半球で試験するぞ」

    そういうことになった。

    そして、ニュージーランドに行くことになったのだ。

    大丈夫かな、この会社?

    少し心配になったが、開発チームの面々は乗り気だった。

    仕事とはいえ、大自然の中でのドライブを大いに楽しんだ。一緒に行った先輩などは、数年後もこの時の写真をデスクトップにしていたほどだ。

    いつかもう一度、今度は歩きに行きたいと思っている。

  • 旅の写真とカメラについて

    旅の写真とカメラについて

    知り合いからカメラを譲ってもらった。

    機種はソニーのα7Ⅱ。10年前のモデルだが、評判の良い機種らしい。

    らしい、というのは、僕が全くカメラに詳しくないからで、今までは全部iPhoneのカメラで済ませてきた。

    十分きれいに撮れるし、なんと言ってもスマホ一台で完結できるので手軽。決してiPhoneのカメラ機能に不満があるわけではない。

    じゃあなぜ、あえてカメラを持ち歩くのかというと、旅の楽しみが広がるのではないか、と期待しているのだ。

    いいな、と感じた場所で、カメラを構えて、シャッターを切る。

    そうすることで、自分はこういうシーンを「いいな」と思うのか、と自覚して、より強く旅の記憶に残るのではないかな、なんてことを考えている。

    「でもそれって、スマホじゃダメなの?」

    「重くてかさばるカメラを持ち歩く意味あるの?」

    そういわれると、どうだろうか。

    スマホほど手軽過ぎないから、より印象に残る、ような気はする。でも長旅だと、重いし嵩張るし、バッテリーの管理も増えるから、不便は不便。

    それを押して荷物に加えるに足るほど、旅を豊かにしてくれるだろうか?

    撮れる写真は、やはりスマホとは雰囲気が異なり、素敵なものが撮れる。

    今はAUTOモードでシャッターを切るだけだけど、ちゃんと使いこなせば、きっと色々な表現ができるのだろう。

    もうちょっとシャッターを切りながら、考えてみたい。

  • 自己紹介を兼ねて、僕の名前とその由来について

    自己紹介を兼ねて、僕の名前とその由来について

    僕の名前は、「岳」といいます。読みは「ガク」。

    最近は山やハイキングに熱心な人たちとの付き合いが増えて、自己紹介した時のウケがいい。

    そして、息子にこんな名前を付けるくらいだから、「ご両親はさぞ山好きなのでしょう」などと言われるまでが1セットだ。

    うちの両親は確かに山好きではあるのだけど、実のところそんなに熱心に山登りをしているわけではない。

    子供のころ、家族旅行というと、八ヶ岳や裏磐梯などの高原へ出かけて行くことが多かった。しかし、たいてい山頂を目指すことはなく、歩くのは周辺のハイキングコース。

    八ヶ岳は見る山だった。

    ハイキングの後は宿で温泉に入り、食事を楽しみ、温かい布団で寝る、というのが定番の流れである。

    間違っても大きな荷物を担いで、バーナーで自炊し、山小屋やテントで寝る、なんてことはしない。父は、そんな大変なことはしたくない、旅行中は快適にすごしたい、ときっぱり言い切っていた。

    思えばいつも、「今年の8月はどこそこに旅行に行くぞ」とは言っていたけれど、「山登りに行くぞ」と言われたことはなかった。

    山が目的なのではなく、単に旅行の楽しみの一つが山歩きだったのだ。

    それでも、休みのたびにそういった場所に出かけて、それなりの時間をかけて山中の自然道を歩くわけだから、なかなかの山好きだと思う。

    うちは3兄妹だから、子供3人連れての山歩きである。つくづく感心する。

    八ヶ岳には僕が生まれる前からよく行っていて、僕の名前もそこからとって決めたらしい。

    八ヶ岳はお気に入りの場所の一つだ。自分で山歩きをするようになってからは、大半の山頂に登っている。

    歩きに行くたびに、良い名前をもらったものだと思う。

  • ブログの開設

    ブログの開設

    日頃考えたこと、経験したことを整理する場が欲しくて、ブログを開設することにした。

    考えをまとめることと、それを文章で表現することの訓練になるだろうと期待している。

    おそらく記事の内容は、山や旅での体験と、普段の生活の中で考えたり気づいたりしたことを扱うことになると思う。

    位置づけとしては雑記ブログである。

    書きたいことはたくさんあるので、ネタ切れの心配はしていない。記事を書く時間がとれるのかが問題である。

    なるべく途絶えず更新していきたい。